よく「感性が豊か」などと言いますが、そもそも「感性」って何なのでしょうか?
感性が豊かな人の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?
感性が豊かってどういうこと?
また感性を磨きたいって人は参考にしてみてください。
感性とはどういうもの?
まず感性とは何か?という点ですが、wikipediaやweb広辞苑では、このように定義されています。
「人間の持つ知覚的な能力のひとつ」(wikipedia)
①外界の刺激に応じて感覚・知覚を生ずる感覚器官の感受性。「―豊か」
②感覚によってよび起こされ、それに支配される体験内容。従って、感覚に伴う感情や衝動・欲望をも含む。
③理性・意志によって制御されるべき感覚的欲求。
④思惟(悟性的認識)の素材となる感覚的認識(以上、WEB広辞苑)
またの名称で、感受性や、感覚的な認識、感じる力を言います。
言い換えると、「すべての情報や経験等が蓄積された自分データベース、感じ方」です。
感性の類語には以下のものがあります。
- 感受性
- 感覚
- 感度
- 鋭感
- 鋭敏
- センシビリティ
- センシビリティー
人は、一人一人、瞬時に感じることって違います。
風が吹いていること、今起きていること、絵を見て感じることや、音を聞いて感じること。
言い換えるなら、人間に内在する「センサー」です。
従って、感性が豊かな人というのは、「高精度なセンサーを備えている人」です。
感性が豊かな人のメリットは多彩だってこと
感性が豊かなことには、実はメリットがあります。
なぜかっていうと、最近の風潮として、論理的思考の限界が指摘されてきているから。
そして、それに代わるように「感性」や「美意識」といった言葉が取り沙汰されています。
感性が豊かな人には、どうあがいても、「感じ方」が違うから、追いつくことができません。
同じものを見ても、感じ方が違えば、仕上がる作品が変わってきます。
感想一つにしても、感じ方が違えば、仕上がりも、伝えるものも変わってきます。
一つのものを見て、その人にしかない感じ方ができること。
感性が優れていれば、他の人も感動させることができるということです。
感性が豊かな人の特徴は?
感性が豊かということは、感じるチカラが高い、高精度センサーを持っている人。
論理的な思考ばかりが取り沙汰されてきましたが、AIの発達に従い、「感性が豊かでオリジナルな発想ができる人」っていうのはレアで、稀有な存在。
そこで、感じ方が際立っている感性豊かな人の特徴を見ていきたいと思います。
言語化したり見える化することが上手
感性が豊かな人は、自分が見えたもの、感じたことを上手に言語化したり、絵にしたりして、人に説明することが上手な人が多いものです。
独りよがりではなく、人の心に寄り添いながらも、心を打つことができる言葉を繰り出したりすることが自然にできます。
人に印象付けることができたり、「刺さる」ものを作り上げることができる人。
感性豊かな人は、自分が感じたことを言葉などでよく伝えようとします。
感性をそのまま伝えることは難しいですが、言葉や芸術などを通して他人に訴えようとします。
感性が豊かでなければ、人の胸を打つことはできません。
インプットの感度も高いけれど、アウトプットの力が高いのが、感性の豊かな人の特徴といえます。
物事を色々な角度から見ることができる
感性が豊かな人は物事を見たり考えたりする時、固定概念に囚われることがありません。
いろんな角度から見ることができます。
そして、考えようとします。
人が思いつかなかった捉え方ができるから、人が思いつかなかった表現方法を用いることができます。
人は、生きていく中でどうしても固定概念や先入観に縛られることが多いです。
右に倣え、飛び抜けていてはいけない、って出る杭を打たれて、個性を消してしまいます。
ですが、感性が豊かな人はこの型にハマることはありません。
感性が豊かな人は、自由に物事を考えます。
頭を空っぽにすることがなくって、違う角度から見たらどうなるかと思考することを止めません。
たくさんのことに感動できる、想像力が豊か
感性が豊かな人は物事をあらゆる角度から見ます。
その自由な思考から、感性豊かな人は想像力が豊かで、たくさんのことに感動することができます。
それはなぜかというと、自分が五感で感じたことだけでなく、その先にあるものを感じ取ろうとします。
例えば、Aという考えがあったとしても「BやCだったらどうだろう」とか、いろんな想像を膨らませます。
想像力が豊かなので、いろんなアイデアが浮かんできます。
愛情深い、愛を常に気にする
感性豊かな人は、共感力が高く人に愛情深いという特徴があります。
愛を大切にします。
この世に存在するもの全てに愛を捧げ、愛が人生のテーマとなります。
感性が豊かな人は動物や物に対しても自然にそれらと共存しようという気持ちが根っこにあり、大事にしようとします。
感性が豊かな人のデメリット
敏感で繊細
感性が豊かな人は、小さな変化などによく気づきます。
他の人が気付かないようなことにも目がいくので、周りの人は感性が豊かな人に対して「よく人を見ている」と言われることも多いです。
でも、敏感で繊細だから、すぐに傷つき、特に、他人の感情や気持ちに変化があった際に、全て感じ取ります。
よって傷つきやすく、「生き辛さ」も人一倍感じやすいのです。
感情の起伏が激しい
感性豊かな人は、良い意味でも悪い意味でも感情の起伏が激しくなってしまいます。
悪く言えば精神的にムラがあって安定しない人、となります。
他にも、キレやすいとか、すぐ泣く、落ち込みやすいところがあります。
皆が何も感じないことにも様々なことを感じてしまい、考えなくていいことで考えてしまうので、メンタルの上げ下げが激しくなります。
ストレスを溜めやすい
感性が豊かな人は繊細で傷付きやすく、また人の気持ちに敏感であるためにストレスが溜まりやすいです。
感性が豊かすぎると、人の気持ちが痛いほどよくわかります。
人が怒るかどうか気になって、自分の意見を言えないことも多くあります。
また、人よりも嬉しいことや悲しいことなど多く感じてしまうため、疲れやすくなっています。
「嫌われてしまった」「相手に迷惑をかけてしまった」などとひどく落ち込んでしまうことがあります。
落ち込んで人との関わりを避け、一人で過ごす時間が増えます。
ネガティブな思考は歯止めをかけることなく、気持ちが回復するまでに時間がかかってしまいます。
感性の磨き方
感性を高めていくには、実はそんなに特殊なことは必要なく、「いつも自分がクリアであること」、「素直にありのままで過ごすこと」がもっとも重要だと感じています。
感性って生まれ持ったもので、その人の感じ方で、要するにセンサーです。
高い感度のセンサーを持っているか否かってことだから。
でもこの感性を高めて、クリエイティブな能力を身に着けたいという方は参考にしてみてください。
良いものに触れる
一流のものとそうではない安いもの。
食べ物でも美味しいものと、こだわっていないものがあります。
本物に触れてみて、一流たらしめるその理由や違いをぜひ感じてみてください。
僅かな違いを感じ取れる感性って脳が作り上げています。
脳を作り上げるのは食事です。
自分が吸収する様々な物質です。
良いものに触れ、一流のものを身体に入れるようにしてみてください。
インプットとアウトプットをする
私も書いたりすることが日常で、こちらに苦痛が一切ありません。
自分の中の思いをアウトプットする習慣がさらに感性を高めていくのです。
インプットは映画を見る、旅に出る、趣味をやりながら考えることです。
感受性を豊かにすることには、情報収集も必要です。
関心を持ったり、それについて考えるためには、知識が必要だからです。
感性と知性というのは絶妙な関係性。
知識や情報があればあるほど、その人に感情移入できるようになり、感性も相乗効果で増していくわけです。
まとめ
IoTによるビックデータの活用や、AI技術革新やそれに伴う既存の産業や業界構造で、人類がこの変化に追いつけなくなってしまう事態すら出てきています(シンギュラリティ)。
このような変化を見据えた上で、人は感性を磨いていく必要があります。
感性とは知性であり、豊かさの象徴です。
人が感動するような”美しい産物”は、いつだって夢やストーリーを持ちますが、そういったものやサービスをつくっていくには人間の「感性」、「アイデア」、「インスピレーション」といった「第六感」を高めていく必要があります。
論理的思考ではなく、アートよりの思考で、感性を磨いていきませんか?