ネットで誹謗中傷を受けたとき、大きなショックを受けると同時にどうすればいいか困ることでしょう。
誰に相談していいのかわからないし、何から手を付けていいのかわからないと思います。
そこで、最近多い悩みの一つである、「インターネット上の誹謗中傷への対策」を参考に、どんな相談先があるのかを紹介します。
SNSにおける誹謗中傷とは
近年、SNS上での誹謗中傷被害が少なくありません。
誹謗中傷が怖くて活動できなかったり、誰かからの悪意のある一言で、命を絶ってしまうことも…。
ちなみに私も、誹謗中傷なんて心が持たないし、メンタル病んでしまいます。
ここでは、SNSにおける誹謗中傷について解説します。
誹謗中傷にもいろんなタイプがある
誹謗中傷とは、他人への悪口だけではありません。
その他にも、巧妙な嘘やデタラメを流したり、相手の社会的評価を下げる言葉なども含まれます。
- 他人の人格や容姿を罵倒する(ブス、不細工 など)
- 虚偽の犯罪歴を挙げ連ねる
- 一般に公開されていないプライバシーに関する事実を暴露する
- 商品やお店の価値を否定するような発言をする
- 脅迫する
誹謗中傷といっても、こんな風に多岐にわたりますし、単純な悪口以外のものも多いのです。
最近は傍からみたらまるで本当かのように相手を陥れる巧妙な嘘もたくさんありますよね。
批判とはまた別だとされている
基本的には、誹謗中傷と批判は異なり、人の人格や、存在そのものを攻撃する目的で行われるのが誹謗中傷、人の言動に対する意見論評は批判とされています。
だけど私もそうでしたが、「ただの批判」、「意見」と言いながら、人を傷つける人がたくさん存在しています。
こういう人は、自分の批判によって、「相手が傷つくかもしれない」と想像することができません。
SNSでの誹謗中傷が最も多い
SNSの利用者や利用時間が増加したことによって、SNSでの誹謗中傷が特に増えています。
総務省が2020年に実施した調査によると、SNSの利用時間は2012年から2018年までの7年間で4倍まで増加しています。
そして、SNSでなぜ広がりやすいのかというと、誰が発信したのか特定しにくい匿名性が理由の一つです。
発信源が明らかにされにくいので、デマや誹謗中傷などが広がりやすいのです。
また、LINEなどのクローズドな場でやり取りされるSNSも同じです。
匿名性が低い反面、第三者が気が付かない場で誹謗中傷が行われているケースもあります。
SNSで誹謗中傷にあったときの相談窓口一覧
近年、誹謗中傷の数は増えてきています。
違法・有害情報相談センターに寄せられた相談件数は増加傾向にあり、2010年では1,337件であったのに対し、2019年は5,198件の相談が寄せられています。
SNSで誹謗中傷の被害にあってしまったときは、しかるべき機関に相談するのも大切です。
ここでは、SNSで誹謗中傷にあったときの相談窓口について解説します。
違法・有害情報相談センター
違法・有害情報相談センターは、インターネット上の誹謗中傷などを含む有害情報に対して、適切な対応を促してくれる機関です。
誹謗中傷に対してどのように対処すべきかといったアドバイスが得られます。
また、SNSの管理者への削除申請の方法や、誹謗中傷を投稿した人を特定する方法などについても相談可能です。
また、誹謗中傷だけでなく、自殺をほのめかす投稿なども相談対象としています。
誹謗中傷ホットライン
誹謗中傷ホットラインは、インターネット企業の有志によって運営されています。
投稿フォームに誹謗中傷の内容や該当のURLなどを記載して送信すると、相談を受け付けてくれます。
メールでの相談にはなりますが、代わりに対応をしてくれるため頼りになる機関です。
相談の結果、一定の基準に達していると判断されたものについては、プロバイダへ規約に応じた対応をするよう連絡をしてくれるという点が特徴的です。
2020年6月に開設され、開設から2ヶ月で相談件数は5000件にも及んでいます。
サイバー犯罪相談窓口
サイバー犯罪相談窓口はインターネット上の犯罪を捜査するための窓口で、警視庁が運営しています。
サイバー攻撃やマルウェアなどに関する相談のほか、SNSやインターネット上での誹謗中傷にも対応しています。
名誉毀損罪や脅迫罪など、刑事罰を科せられるような被害にあった場合は、警察に相談してみるのがおすすめです。
身の危険を感じるほどのケースでは、サイバー犯罪相談窓口に相談しましょう。
IT弁護士ナビ
基本的には、ネット問題に注力している弁護士ではないと誹謗中傷問題を解決できません。
そんなとき、探すなら『IT弁護士ナビ』を利用してみてください。
IT弁護士ナビに掲載されている弁護士はネット問題の解決を得意としているため、迅速に事件を解決できるでしょう。
そして、法律事務所によっては、初回の相談料が無料のところもあります。
まもろうよこころ
まもろうよこころは厚生労働省が運営している、心の悩みを相談するための窓口です。
基本的に相談のみとなっていますので、「削除要請や損害賠償請求までは考えていないが、誰かに悩みを聞いてほしい」というときに相談できます。
誹謗中傷を受けて悩んでいる、不安な気持ちを吐き出したいという人は、ぜひ利用してみてください。
電話でも話ができてすっきりしますし、相談できる人が周りにいない、身近な人には相談しにくいなどの場合にもおすすめです。
法務省インターネット人権相談受付窓口
問い合わせフォームから相談内容と自身の情報(氏名など)を入力することで気軽に相談できるのが『法務省インターネット人権相談受付窓口』です。
送信して数日経過すると、最寄りの法務局からメールまたは電話で回答がきます。
ただ、相談内容によっては面談になるかもしれません。
すぐに相談したい場合は電話で問い合わせしてみてください。
【電話番号】
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SNSにおける誹謗中傷対策は?
SNSにおける誹謗中傷は、日本だけでなく、世界各国で問題となっています。
2020年5月28日、当時のトランプ大統領はオンラインの検閲防止やSNSの規制強化に関する大統領令に署名しました。
それでは、ここ日本でSNSでの誹謗中傷などのトラブルを回避するためにはどのような対策があるのでしょうか?
ここでは、SNSにおける誹謗中傷対策について具体的に解説します。
投稿の削除をする
プライバシーに関する事実や虚偽の事実は、そのまま放置すると、SNSを通して拡散されることがあります。
また、掲示板等に書き込まれた内容は、どんどん転載されることになるので、放置しておくと被害が広がってしまいます。
このような被害等を回避するために、まずは投稿の削除を依頼することが効果的です。
誹謗中傷をした当人と和解することはまだ先で良いでしょう。
とりあえず、誹謗中傷やプライバシーに関することを相手に削除させるように仕向けましょう。
もしも相手が応じないなら、掲示板やSNSの運営者に対し、誹謗中傷を報告し任意で削除を実施してもらうのです。
任意の請求では必ず削除される保証はありません。
ですが、最近は、削除依頼を実行したのにも関わらず、削除されないケースが問題になっていますので、運営側に伝えて見るようにしましょう。
また、どうしても投稿者を特定して責任を問いたい場合は、速やかに専門家である弁護士に相談しましょう。
専門家に相談する
誹謗中傷を受けた方は一人で悩んでしまいがちです。
辛いときはひとりで抱え込まず、相談しましょう。
「悩みや不安を聞いてほしい」「解決策がわからない」など目的に応じて相談窓口を活用しましょう。
炎上すると世の中のすべての人が、あなたを攻撃しているように思えるかもしれませんが、大多数の意見ではありません。
令和元年版の情報通信白書では「炎上の書き込みに直接参加する人は、インターネット利用者のうちのごく限られた一部に過ぎないという研究結果がある」と説明しています。
このため、相談をしながら落ち着いて対処すれば大体は解決ができます。
個人情報が特定されないようにする
SNSでのトラブルを避けるためには、個人情報が特定されないように注意する必要があります。
安易に個人情報を知らせないことが大切です。
なにかのアンケート等の回答にも注意するようにしましょう。
特に写真には注意が必要です。
個人情報の拡散やストーカー被害にあう可能性もあるため、写真を投稿する際はよく考えることが大切です。
また、不特定多数の人に見られないように公開範囲を限定するといった対策も行いましょう。
一呼吸おいて、自分の書いた文章を読み直す
SNSで過激な発言や乱暴な言葉を使わないようにしましょう。
熱くなった議論、相手に反対する意見等の発信・書き込み…即反応するのではなく、自分の書いた文章を読み返してみてください。
それだけでも、無用なトラブルは回避することができます。
なぜかというと、過激な発言は反感を買いやすく、トラブルに発展する可能性が高くなります。
SNSは拡散力が高いため、多くの人の目に止まると、誹謗中傷を受けやすくなります。
一時的な感情で収まりそうなら放置する
私は、誹謗中傷にも度合いがあり、放置して良いものもあると思っています。
ちょっとした単発のコメントや、愉快犯みたいなショボイ奴相手なら相手にする必要はないです。
一時的な感情によるいやがらせの場合も多いので、その場合は一度冷静になり、しばらく静観して様子を見てみるのもいいでしょう。
放置していることで、勝手に誹謗中傷する相手は飽きてしまい、別の人間をターゲットにし始めたりします。
事の発端は自分にあることも…。
私も誹謗中傷された経験があります。
だけど、今思うのは、私が元々SNSを暇つぶしでやったのが、そもそもの発端だと思っています。
普段なら、けして会わないだろう人とも出会えて話ができてしまうのが、SNS。
逆にいうと、普段の生活で、ゼッタイに関わらないであろう人間とも関わり合いになってしまうんです。
これがプラスに働くこともたまにあるけれど、マイナスの方が多い。
なぜかその時は、「話したい」みたいな私らしくない衝動があったのです。
公開範囲を限定せず、好きに考えを発信していると目立って当然ですね。
仕事で「絶対必要!」って以外SNSなんてやらない方がいいと思います。
振り返ってみて、良くなかった部分を反省することも大切ですよね♡
まとめ
SNSでトラブルに巻き込まれてしまった場合の相談先について具体的にまとめました。
SNSは匿名性が高いことにより、誹謗中傷が発生しやすい環境です。
誹謗中傷が投稿される場所はだれでも見られるコメントの場合もあれば、個人間のクローズドなやり取りの場合もあります。
SNS上のトラブルを放っておくと、拡散されて被害が拡大してしまう場合があります。
一般人でもこういった誹謗中傷を受けるケースも増えてきています。
傷が広がらない間に、なるべく早めに対処してみてください。